花粉症

花粉症

花粉症とは

花粉症は、アレルギー疾患の一つで、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって起こります。花粉症は、日本人のおよそ4人に1人がかかっているといわれ、花粉が飛散するシーズンになると、多くの人がくしゃみ、鼻水、鼻詰まりなどの症状に悩まされます。花粉症では、このような鼻の症状だけでなく、目にもさまざまな症状が現れます。

鼻の症状がつらいという人もいれば、目の症状が特につらい人もいるなど、感じ方や程度には個人差があります。

目の症状。

鼻や目に症状が現れやすいのは、症状を起こす原因となる花粉が、鼻や目の粘膜に直接付着するからです。アレルギー性結膜炎を生じ、かゆみ、充血、流涙などを起こします。

目のかゆみは最も代表的な症状です。目の粘膜の組織内でヒスタミンという物質が放出され、知覚神経を刺激して目やまぶたにかゆみを感じます。

充血は白目の血管が拡張して、赤く見えます。涙は知覚神経が刺激され、その興奮が涙腺につながる神経を刺激すると、涙が出ます。ほかに、まぶたが腫れる、目やにが出る、ゴロゴロする、痛む、かすむ、まぶしいなどの症状が起こることもあります。

私たちの体には、異物を排除する免疫の働きが備わっています。花粉は、本来、体にとって害がないものですが、免疫の働きによって異物と認識されてしまうことがあります。すると、その花粉に対するIgE抗体が作られ、目の結膜にある肥満細胞と結合します。その状態で再び花粉が体内に入ると、花粉を排除しようとして、肥満細胞からヒスタミンなどの化学伝達物貿(ケミカルメディエーター)が放出され、知覚神経、血管などが刺激されて、さまざまな症状が現れます。

アレルギー性結膜炎の治療

目の症状の治療には、抗アレルギー点眼薬を用いるのが基本です。抗アレルギー点眼薬にはアレルギー症状を起こすヒスタミンなどの化学伝達物質(ケミカルメディエーター)が体内で放出(遊離)されるのを防ぐメディエーター遊離抑制薬やヒスタミンの作用を直接抑える作用があり、目のかゆみや充血などの症状を軽減するヒスタミンH1受容体桔抗薬があります。抗アレルギー点眼薬で十分に症状を抑えられない場合には、ステロイド点眼薬を用いることがあります。ステロイド点眼薬の使用中は、眼圧上昇、感染症などの副作用に注意が必要なため、定期的に眼科を受診することが必要です。

初期療法

花粉の飛散開始初期の、症状がないか、あってもごく軽度の時期から、抗アレルギー点眼薬の使用を始めるのが初期療法です。そのシーズンの発症を遅らせたり、花粉の飛散量が多くなったときに症状を軽くすることができるので、最近勧められている方法です。

花粉症の予防方法

花粉をなるべく避けることです。次のような方法があります。

  • 天気予報やインターネットなどの花粉情報を活用する。
  • 花粉の飛散が多い日や時間帯には、なるべく外出を避ける。
  • 外出時は、花粉防御用眼鏡、または眼鏡を使用する。
  • 外出時は、マスク、帽子を着用する。
  • 帰宅時は、玄関先で衣服などをよくはたく。
  • 帰宅後は、洗顔で目の周囲の花粉を洗い流して、うがいをして、鼻をかむ。
  • 飛散量が多い日は、窓を開けず、洗濯物や布団を外に干さない。
  • 掃除を励行し、室内の花粉を除去する。空気清浄機を使用する。